マウスピース治療って効果あるの?マウスピースが歯と健康を守る理由
こんにちは 宗像市の歯医者 マセダ歯科医院です。
『マウスピースで食いしばりは治りますか?』
『マウスピースをつけることでどんな効果がありますか?』
『マウスピースの装着時間はどれくらい確保しないといけませんか?』
「朝起きると顎がだるい」「歯がしみる」「肩こりや頭痛が続く」…こんなことに心当たりはありませんか? もしかしたら、寝ている間に無意識に歯を食いしばったり、歯ぎしりをしているかもしれません。
そこでおすすめなのが「マウスピース治療」。 寝る前に装着するだけで、歯や顎への負担を軽減し、快適な朝を迎えられるようになります。
そこでこの記事では、マウスピース治療のメリットや注意点を詳しく解説します。
マウスピース治療について少しでも興味がある方は、ぜひ最後までお読みください。
歯ぎしり・食いしばりについて

歯ぎしりとは、主に就寝中に歯を「ギリギリ」「カチカチ」と接触させてしまう習癖(くせ)のようなもので、食いしばりとは、歯をぐっと噛み締めてしまうことを言います。
歯ぎしり・食いしばりは、専門用語でブラキシズムとも言われ大きく3タイプに分けられます。
①グライディング
②タッピング
③クレンチング
具体的な内容については、以下で詳しくご説明します。
グライディング
上下の歯をギリギリとこすり合わせる行為です。
咬耗という歯のすり減りや、歯のチップ・治療歯の脱離が起きやすい歯ぎしりです。

タッピング
カチカチと歯を上下に噛み合わせる行為です。
歯のチップや治療歯の脱離、歯周組織に影響が出やすい歯ぎしりです。

クレンチング
歯をギューッと強く噛みしめる行為です。
歯や顎への負担が大きく、顎関節症や肩こり・首こり・顔面痛などを引き起こします。

歯ぎしりや食いしばりは、経年とともに歯や顎に影響が強くなり、やがては痛みや歯の摩耗・チップ・破折、顎関節への悪影響へと繋がり、それが原因で頭痛や肩こりなど、身体への影響が出てしまうこともあります。
歯ぎしりが体にもたらす悪影響

歯ぎしりはギリギリという不快な音が特徴的ですが、それだけではなく歯や体に対しても悪影響を及ぼします。
①歯の擦り減り
②歯が欠ける・割れる
③顎関節症
④知覚過敏
⑤歯周病の進行
具体的な内容については、以下で詳しくご説明します。
歯の擦り減り
歯ぎしりは上下の歯を擦り合わせるので、自分の歯を自分で削ってしまうことになります。
ひどい場合は、歯表面のエナメル質だけではなく、その内部の象牙質や神経まで到達することもあります。
歯が欠ける・割れる
過度な力がかかると歯の表面が欠けたり、ヒビが入ったり、根元が割れる可能性もあります。
顎関節症
強い食いしばりは歯を強い力で噛み込むため顎への負荷が大きくなります。顎に過度な力がかかると顎関節症のリスクを高めます。
顎関節症になると関節部や顎周囲の筋肉の痛みを感じたり、大きく口を開けることが難しくなります。
軽度の歯ぎしりが長く続く場合も顎関節症のリスクを高めます。
知覚過敏
歯に過度な力がかかると、歯ぐき付近のエナメル質が剥がれてくることがあります。
それが進行すると歯の表面が楔状にえぐれて、歯内部の象牙質がむきだしになり、冷たい物・熱い物や歯ブラシが触れるとしみて知覚過敏の症状を引き起こすことがあります。
歯周病の進行
歯ぎしりやくいしばりは歯周病の進行を早めるとされています。
歯ぎしりやくいしばりによる過度な力は、歯以外にも歯ぐきや歯を支える骨(歯槽骨)などの歯周組織にも影響します。
歯ぐきの炎症がある部分に過度な力が加わると更に炎症が強くなり、歯槽骨にも負荷がかかるため歯槽骨の破壊も引き起こす可能性もあります。
マウスピース治療の効果

マウスピース治療がもたらす効果は、主に以下の4つです。
①歯や顎にかかる負担を分散させる
②歯のすり減りを防止する
③詰め物や被せ物を守る
④歯の位置を固定する
具体的な内容については、以下で詳しくご説明します。
歯や顎にかかる負担を分散させる
人間の噛む力は体重以上と言われるほどとても強く、無意識の歯ぎしりや食いしばりは、歯や顎に相当な負担が掛かっています。
長期間続くと、歯にヒビが入ったり歯根の損傷につながったり、場合によっては抜歯が必要になるケースがあります。
マウスピースを使用することで、噛む力を歯全体に均等に分散させ、特定の歯への過度な負担を防ぎ、顎関節症の予防にも期待できます。
歯のすり減りを防止する
歯ぎしりによる横方向のスライド動作によって、歯はすり減ります。
放っておくと歯が短くなり、知覚過敏や噛み合わせが変化するリスクが高まるため注意が必要です。
マウスピースを使用すれば、歯ではなくマウスピースが削れて、歯を保護します。
詰め物や被せ物を守る
歯ぎしり・食いしばりによる圧力は、詰め物や被せ物が欠けたり割れたりするリスクを高めます。
歯ぎしり・食いしばりにより生じた隙間から細菌が侵入し、再治療が必要になるケースも少なくありません。
マウスピースは力を分散させ、詰め物や被せ物の損傷を効果的に防ぐ役割を果たします。
歯の位置を固定する
歯周病などで揺れている歯は、歯ぎしりが原因で位置がずれる可能性があります。
マウスピースを使用すれば、これらの歯が固定され、噛み合わせの変化を防ぎます。
歯と歯の隙間を開きにくくする効果があるのもメリットのひとつです。
マウスピースの種類

マウスピースの種類は、主に4つあります。
①歯ぎしり用マウスピース
②顎関節症に対するマウスピース
③睡眠時無呼吸症候群に対するマウスピース(医科の診断が必要です)
④トレーニングやスポーツ用
具体的な内容については、以下で詳しくご説明します。
歯ぎしり用マウスピース:保険適用3,000~5,000円
歯ぎしり用のマウスピースはハードとソフトの2種類に分かれています。
ハードタイプは、レジンと呼ばれる硬い樹脂素材でできています。
装着時の違和感が強く噛み合わせが難しいといった特徴があります。素材が丈夫であるため歯ぎしりによって削れ、穴が空くことはあまりありません。
ソフトタイプはゴム製の柔らかい素材でできており、装着による違和感も少ないのが特徴です。
しかし、歯ぎしりによる力が強い場合には削れて穴があいてしまうこともあります。
顎関節症に対するマウスピース:保険適用3,000~5,000円
顎関節症治療に用いられるマウスピースには、「ナイトガード」と「スプリント」という二つの種類があります。
ナイトガードは、主に就寝中の歯ぎしりや食いしばりを防ぐために使用されるマウスピースです。
歯ぎしりや食いしばりは、強力な噛みしめにより顎関節への負担を増やします。
クッションの役割を果たすことで歯や顎にかかる力を抑制し、歯の損傷や顎関節への負担を軽減します。
スプリントは、顎関節症治療に用いられるマウスピース治療の一つです。
スプリントの目的は、顎関節症の症状の緩和です。主に就寝中に装着しますが、症状があれば日中も使用することがあります。
顎関節の位置を調整や、適切な噛み合わせをサポートすることを目的としています。
これにより、顎関節の機能が正常に戻り、痛みや不快感が軽減されます。
睡眠時無呼吸症候群に対するマウスピース:保険適用3,000~5,000円
睡眠時無呼吸症候群の治療に用いるマウスピースは、スリープスプリントとも呼ばれます。
睡眠中に、上顎よりも下顎が前方へ数mm移動した状態に固定するために使われ、舌が喉の奥に落ちづらくなります。
舌の位置が上がって気道が広がり、いびきおよび無呼吸の発生を防ぐことができます。
トレーニングやスポーツ用:保険適用外5,500~11,000円
スポーツ用マウスピースは、競技中の衝撃から歯や顎を守るだけでなく、パフォーマンス向上にも役立つアイテムです。
ラグビーや格闘技のような接触が多いスポーツではもちろん、サッカーや野球など幅広い競技で重要性が注目されています。
まとめ:マウスピース治療ならマセダ歯科医院まで
歯ぎしりの影響で歯にダメージがある場合、治療が必要になることもあります。
歯や詰め物・被せ物が僅かに欠けていたり、ヒビが入っている場合は自分では気づくことが難しいです。
歯ぎしり・食いしばりがある方は、治療が必要な箇所はないか確認のために一度、マセダ歯科医院へご相談ください。
監修者情報

マセダ歯科医院
院長 間世田勇気 Yuuki Maseda
開業から35年以上、現在でも年間10,000人以上の患者様が来院され、これまでの経験と知識による正確な診断力と確かな実績で患者様の健康を口腔内から守っています。
患者様一人一人にとって、本当に最善・最適な治療を提案し、確かな技術をもって実行することで、
信頼され続ける「かかりつけ歯科医院」を目指し、より良い歯科医療を提供している。
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